500マイル 第2章 迷宮の十字路 labyrinth crossroad
第2章 迷宮の十字路 labyrinth crossroad
「なぜ,ボクの人生にまで,箍(タガ)を嵌(ハ)めようとするのか!」フランツ(Franz Kafka 1883.7.3.-1924.6.3.)の怒りは,その父親に向けられていた。その父の育った村には支配者が暮らしたと思しき小さな城があり,その土地に閉じ込められた生活の匂いが,まだ残っ...
ショートコラムの憂鬱 2021 part 1
問題解決の道。Road to success of world problem。
兵士たちが武器を置き,家路に着けば,自(オノ)ずと,戦乱は止み,世界に平和は訪れる。我が家に帰ろう,もう争いは嫌だ。それだけでいい。悪戯(イタズラ)に命を奪い合うことも無い。対立と分断は錯覚に過ぎない。眼前の現実を知ることこそ,今,必要だ。偏見...
Fearless Man 怖れ亡き者 6
2021.08.08
心理学
自分で選んだ道だけを歩んできた。何か分からないが,幼少の頃から,頭の中で囁(ササヤ)くような声がする。それを心の声だ,と思ってきた。心には,労りや思いやりの気持ちが宿っているのだ。だから,なのか,苦しむ人々や悲しむ人々を見過ごしにはできない,と思う。ヒトは皆,平等なのだ。何故差別するのか?人と人...
Fearless Man 怖れ亡き者 2
2021.08.08
心理学
悲しいヨ、何だか。最近一人だなって思うこと、多いヨネ。ちゃんと生きてきたって言うか、全力で来たって感じなのに、悲しいヨ。分かってくれそうな人って、もういなくなっちゃったかもしれないネ。気の置けない友達や、いつも気遣ってくれる孫なんかもいることはいるけれど、ホントに気兼ねなく、しゃべって分かる人は...
Fearless Man 怖れ亡き者 3
2021.08.08
心理学
腐熟なる魂の救済者ではなく,行く当てのない夢幻(無限)時空の放浪者。彷徨いつ、己が軌跡を顧みてみれば、昇華不能の空疎な悔恨の記憶のみが甦(ヨミガエ)る。自分の影とも、形とも定めきれない自我それ自体が実体となって顕現し、誰にも言えない、忘却したと思っていた、嫌でも直視ざるを得ない、現実、という,そ...
Fearless Man 怖れ亡き者 4
2021.08.08
心理学
風が女神たちの薄絹を剥ぎ取り,その艶めかしい裸身を露わにした,昼下がりの午後,聖愛(性愛)の天使たちは,神の僕(シモベ)たる使徒たちと交わり,愛欲の精液に塗(マミ)れ,使徒の使途たる所以(ユエン)である神からの恩寵(オンチョウ)のエクスタシー(ecstasy)を得るために,皆,性戯に励む。互いを愛し,確...
Fearless Man 怖れ亡き者 5
2021.08.08
心理学
時空と世界精神(聖心)の探求者。
ヒトの生涯は,自身の、自身による思考(試行)実験(gedanken experiment;thought experiment)の集積であり、それは受難劇(passion story)ようでもあるが、logos(理性)とeros(愛欲)の相克でもある。ヒトは己が人間(humanus;human)と呼ばれることを拒否するだろうか?人...
Fearless Man 怖れ亡き者 1
2021.08.08
心理学
暗黒混沌の宇宙秩序。cosmos in the chaos of dark side。
或る詩人は言った。「世界(world;universe)を知る者は語らず。語ろうとする者達は知らず。ただ惑うだけ。」詩人は続けて言った。「世界を知るとは、禅を積むことでもなく,虚(emptiness)を知ることでもなく、無(naught)から価値を創造するものでもな...
“神々”の系譜 その4
Pink Floydを聴いたのは,もう,「Atom heart Mother」が,1970年に発売されてから暫く経った秋頃だった。しかし,それはそれほどショッキングな内容でもなかった。確かに20分を越える大作ではあったが,余りにも意図的に,意外性を持ち込んだことが返って,彼らの原点であるサイケデリックを不透明にし,効果的に使われ...
フォイエルバッハ 迷走する未来と精神の昇華、唯物論の登場;近代ドイツ 6
ルードヴィヒ・フォイエルバッハ(Ludwig Andreas Feuerbach 1804.7.28.-1872.9.13.)はバイエルンのランツフートに、高名な刑法学者ポール・アンセルムの四男として誕生した。一家は、著名な知識人・学者・画家といった人々であった。考古学者の長兄ヨーゼフ・アンセルム、数学者の次兄カール・ヴィルヘルム、法学者の...