楽園の破綻 the collapse of paradise その6
コロナヴィールスによるダメージは、まだ思ったほどでなく、マーケットは比較的落ち着いている、と言った方がよいだろう。これは、まだ、金融当局に打つ手がある、との希望的観測による。ただし、今後の展開は予断を許さない。実体経済へのダメージは、甘く見られている、というのが、暗黙の了解であって、より大きな不...
“神々”の系譜 prologue
20世紀、電子音楽は隆盛を極め、その勢いは、今世紀に至っても衰えを見せない。その根底には、どんな歴史があり、どんなdramaがあったのか、それを明らかにすることによって、その本質と意義を追求してみよう。
そもそも、電子音楽とは、電気回路の出現と共に姿を現した得体の知れない、奇妙な音の一群である。19世紀...
“神々”の系譜 その1
Jimi Hendrix(1942.11.27.-1970.9.18.変死)は黒人とnativeのquarterという、当時としても珍しい生い立ちで、不遇であった面もあったが、持って生まれた天性のdesign senseによって、rock musicのelectric guitar playerの頂点へと上り詰めた奇才(鬼才)である。そのplayは、全く前人未踏の開拓者魂によって貫かれた空...
ショートコラムの憂鬱 2020 part 1
2020.01.29
トピックス
以前、ボクは「残余の沈黙」という他愛もない雑文を書き、つまらぬ屁理屈を並べたのだが、今また、へそ曲がりの心が高じて、ひねくれ、何かしら、企み、又、愚にもつかぬことを書こうとしている。今日の気分は、と言うと、お茶らけていて、どうでもいい、といった感じである。しかし、実をいうと、風邪で、ずっと調子...
幸運の輪[Wheel of Fortune];煉獄への誘い その3
ヨセミテYosemiteに雪は降り続き、ただ、静寂だけが、山々と渓谷の生き物たちを包み込んでいる。何もかもが眠りにつき、風は止まり、ただ、夜のしじまが、その世界を支配する。倹(ツマ)しい食卓に聖夜の食事が運ばれ、家族は祈りの時を迎えた。ネフィリムNephilimたちの夜は過ぎゆく。
end titleから始まる物語...
楽園の破綻 the collapse of paradise その5
今回は、株高・債券高で終わりそうな今年の締め括(クク)りとして、投資家心理に大きな影響を与えたリセッション観測と債務問題の行方について解説する。
11月、一時的に長期金利が上昇して、ニューヨークの一部の不動産価格に下降傾向がみられ、REITが不安定化する事変が起きたが、これも大きな波乱要因にならず...
ショートコラムの憂鬱 2019 part 4
2019.12.13
トピックス
来年の事を言えば鬼が笑う、と言うが、こう押し詰まっては、来年の事以外に言うことがあるだろうか?来年は5G元年であるとともに、recession元年であるともいう。確かに、大きなturning pointであることは間違いないようである。この10年余りの、幻惑の安泰moodも終わりを告げ、今後10年のdynamic innovation eraが、何...
You need me, perhaps, or I need you chapter 3
猫を被(カブ)る
猫は穏やかで、仕草も可愛い生き物と誤認されており、本来の獣性を暴き立てるような論調には滅多にお目にかからないが、この、「猫を被(カブ)る」、という言葉だけは、所謂(イワユル)、常套(ジョウトウ)式に当てはまらないのである。恐るべき愛玩動物である猫の本性は、昼寝好きであることから...
two Charlies in truth and conscience chapter 5
2019.11.19
人
warning for the age of tomorrow
事の始まりは、1942年秋、である。前年、「市民ケーン」で新聞王ハーストの虚像を暴いたオーソン・ウェルズ(1915.5.6.-1985.10.10.)がチャーリーを訪ね、思いついた一つのアイデアを打ち明けた。それは、フランスで起きた連続殺人の犯人に関することであったが、チャーリーは、...
two Charlies in truth and conscience chapter 4
2019.11.16
人
distortion and pain
リンディーの人格は、あの裁判とマスコミの卑劣な報道によって、深く傷つき、歪んでいった。誠実で陽気な振舞いは影を潜め、内向きで孤立しがちな憂鬱な素顔が目立つ日が増えていた。愛妻アンだけが、彼の不安定な心を支えていた。しかし、1936年7月のベルリン訪問以降、リンディーの思考は急...