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今回の教訓は、非常事態に際し、国際分業の、サプライチェーンの偏向の、ウィークポイントが露呈し、通貨防衛のための国際協調がないがしろにされていることが、新興国から明らかになりつつある、ということである。搔い摘んで言えば、弱小国の切り捨て、依存度の拡大化ということである。つまり、体力のある国に破綻国家が群がることになる。しかしながら、今回のような、経済そのものを直撃するパニックの場合、大国の国力も減衰し、下手をすると自国をも支えきれなくなる。そうなった時が問題であるが、いくら何でもそこまで行くうちに何がファーストか知らないが、国際協調で乗り切るしか、打つ手の無いことぐらい、誰しも解っているはずであり、当然、打つべき手を打つことになるだろう。それが一国主義の終わりの始まりとなるか、世界の崩壊となるか、注目しようではないか。
マーケットに話を戻そう。現況からすると、ボラティリティーはこれからも高まり、レンジには特段の注意が必要になる。特に、フェーズダウンの傾向は止まらず、これまでの儲けを吐き出して停まらない可能性が高い。ボトムダウンのスパイラルから抜け出せるのは、欧米のコロナ騒動が収束してからと推測され、その時期は早くとも、9月ごろになるだろう。それまで、マーケットが保つか、どうか、である。低水準の相場が続くだろう。実体経済が悪化する中、利下げだけでマーケットを支え切れるのか、国際的な財政出動まで考えなければならないのか、世界経済にその体力はあるのか、疑問は尽きない。しかし、潜在的回復力を信じて歩む他ない。それが人類の進む道なのだ。