500マイル 第5章 静穏 deep beautiful islam
500マイル 第5章 静穏 islam
深淵なる沈黙 deep beautiful silence
静穏(セイオン)とは,全てが完結した後に来る平和,といったことを意味する造語である。それは,残念なことにislam教の僕(シモベ)であるカリフやアヤトラたちの言う神Allahへの服従による平和ではない。そもそもislamとは,Allahの前...
むかしばなし once upon a time 第1章
むかしばなし ones upon a time 第1章
その頃付き合っていた女性に、スージーがいた。彼女は某金融会社の社員で、かなりの切れ者で、将来は優秀なトレーダーになるだろうと、嘱望されており、ボクも、彼女とマーケットの話をするのが、至上の歓び(?)となっていた。しかし、迂闊(ウカツ)には手を出せないオー...
500マイル 第2章 迷宮の十字路 labyrinth crossroad
第2章 迷宮の十字路 labyrinth crossroad
「なぜ,ボクの人生にまで,箍(タガ)を嵌(ハ)めようとするのか!」フランツ(Franz Kafka 1883.7.3.-1924.6.3.)の怒りは,その父親に向けられていた。その父の育った村には支配者が暮らしたと思しき小さな城があり,その土地に閉じ込められた生活の匂いが,まだ残っ...
“神々”の系譜 その4
Pink Floydを聴いたのは,もう,「Atom heart Mother」が,1970年に発売されてから暫く経った秋頃だった。しかし,それはそれほどショッキングな内容でもなかった。確かに20分を越える大作ではあったが,余りにも意図的に,意外性を持ち込んだことが返って,彼らの原点であるサイケデリックを不透明にし,効果的に使われ...
列伝series phase 4 林美雄(1)
フォークルの解散後,勇ましい反戦平和の大合唱を経て,若者たちは敗残の四畳半フォークの季節を迎えていた。投げ捨てられた花束は,時代の真空状態の中,混在する素人全盛の自作自演曲に流され,渦を巻き,牙をもがれ,仲良し同士の誰もが望む小宇宙のテーマ・ソングとなり,マスコミに都合良く弄(モテアソ)ばれ,御...
列伝series phase 5 林美雄(2)
1975年1月,「歌う銀幕スター・夢の競演」という低迷する日本映画界の奮起を促すべく,又,励ますべく,林は野外ライブを開催した。ここには,渡哲也,原田芳雄,松田優作,鈴木清順ら,映画界の重鎮が顔を揃え,林の優れたイヴェント感覚が証明された。パック降板後,熱烈なリスナーたちの運動と要求で,林は10月からパ...
列伝series phase3 糸居五郎(3)
2月19日,「帰ってきたヨッパライ」セールス200万枚突破のパーティーが東京ヒルトンで開催された。その席上,記者の中から,朝鮮総連がフォークルの「イムジン河」について,「作者不詳のトラディショナルではなく,北朝鮮に作曲者・作詞者も実在し,歌詞の内容も原詞に無い部分があり,その商業的発売は許容できない。...
列伝series phase 2 糸居五郎(2)
何か徒(タダ)ならぬ気配をその曲は発散している。糸居にとって,関西の深夜放送,ラジオ関西の番組「電話リクエスト」を席巻しているこの曲の作り手たちは如何なる面々か,何が関西で起こっているのか,これは重大な事態だ,と彼は見た。東京のレコ―ド会社を釘付けにした学生グループを突き止めようと,誰もが注目し,...
列伝series phase 1 糸居五郎(1)
だから、外を見ちゃイカン、て。何気なく、通りすがりの赤坂のラジオ局の道すがら、青年は何か見てはいけないものを見てしまう。占領軍のアメリカ兵の忌まわしい振舞いに見て見ぬ振りするしかない、やりきれなさ、か?それも感じない気力の無さ。それなのに、あの夜のラジオから聞こえてくるあの人たちの歓びに満ちた音...
Sophie × Pistis (智慧×信仰) stage 1
量子論は、エネルギーなどの量は定常では連続的だが、マイクロな、微小・微細のスケールの世界で不連続に分散する値しか取れない、とすることを基にした理論体系であり、1900年、マックス・プランク(Max Planck 1858.4.23.-1947.10.4.)により、初めて提示され、1905年、アインシュタイン夫妻により、その基礎概念が形...