HOME > 列伝series phase 2 糸居五郎(2) 最近の投稿 不思議の国の高度理系人材の不足 2 不思議の国の高度理系人材の不足 1 ショートコラムの憂鬱 2022 part 2 知らず語りのレトリック。 幸運の輪 [wheel of fortune];煉獄への誘い その11 アーカイブ 月を選択 2022年12月 (1件) 2022年11月 (3件) 2022年10月 (3件) 2022年09月 (12件) 2022年08月 (4件) 2022年07月 (3件) 2022年06月 (10件) 2022年05月 (4件) 2022年04月 (2件) 2022年03月 (2件) 2021年12月 (7件) 2021年11月 (7件) 2021年10月 (9件) 2021年09月 (3件) 2021年08月 (10件) 2021年07月 (5件) 2020年11月 (10件) 2020年10月 (6件) 2020年09月 (8件) 2020年08月 (11件) 2020年07月 (12件) 2020年06月 (15件) 2020年05月 (11件) 2020年04月 (3件) 2020年03月 (11件) 2020年01月 (3件) 2019年12月 (3件) 2019年11月 (9件) 2019年10月 (5件) 2019年09月 (5件) 2019年08月 (5件) 2019年07月 (7件) 2019年06月 (6件) 2019年04月 (1件) 2019年03月 (5件) 2018年12月 (4件) 2018年11月 (1件) 2018年08月 (2件) 2018年05月 (2件) 2017年11月 (1件) 2017年08月 (1件) 2017年06月 (2件) 2017年05月 (1件) 2017年04月 (2件) 2017年03月 (3件) カテゴリー カテゴリーを選択 コンピューター AI トピックス ドイツ ネコ 世界 人 占い 哲学 地球 宗教 工学 心理学 手塚治虫 文学 歴史 環境 生活 生理学 真理 社会 神聖ローマ帝国 科学 経済 自我と人格 言葉 言語 近代ドイツ 運命 音楽 列伝series phase 2 糸居五郎(2) 何か徒(タダ)ならぬ気配をその曲は発散している。糸居にとって,関西の深夜放送,ラジオ関西の番組「電話リクエスト」を席巻しているこの曲の作り手たちは如何なる面々か,何が関西で起こっているのか,これは重大な事態だ,と彼は見た。東京のレコ―ド会社を釘付けにした学生グループを突き止めようと,誰もが注目し,そのテープの早回しで歌う人物を探し回ったのは,1967年11月の事である。そして,最終的にレコード契約の権利を得た東芝レコードの発表に現れたデコボコ三人組の若者達と正体が分かったのは,暮れも押し詰まった12月半ばの事だった。 「帰ってきたヨッパライ」。全く人を食ったようなハチャメチャな寓話というか,説話というか,何しろ,天国や神様を茶化して笑う内容も然(サ)ることながら,エンディングの細かい音楽の悪戯(イタズラ)部分も,木魚に読経,ビートルズの「ハード・デイズ・ナイト」,果ては,ベートーヴェンの「エリーゼのために」,と,素人が作ったとは思えない小技(コワザ)を展開させるテクニック,聞く方も驚かされる出来栄えなのだった。これこそ,天才加藤和彦(1947.3.21.-2009.10.16.)・御意見番北山修(1946.6.19.)を中心に活躍した京都のフォーク・グループ,フォーク・クルセダーズの卒業自費アルバム「ハレンチ」の1曲である。 この二人に端田宜彦(1945.1.9.-2017.12.2.)を加えて再結成されたのが上述の新フォーク・クルセダーズ,短く言ってフォークルということになる。端田が加わった経緯(イキサツ)は,加藤の回想によれば,端田は同じ京都の有力グループ,ドウディ・ランプラーズで鳴らしたリーダー的存在,年齢的にも上で,ユーモアのセンスが際立っていたということで,加藤が端田の家に押しかけ勧誘してグループに参加することになったと言う。 12月25日,「帰ってきたヨッパライ」発売。飛ぶような売れ行きに,当人たちも驚き,年が明ければ,TVの出演依頼や雑誌のインタヴューが目白押し,三人は忽ち日本中の人気者となり,映画化の話も持ち込まれ,北山の提案で監督に大島渚(1932.3.31.-2013.1.15.)を引っ張り出す。この映画は民族分断の悲劇を唄うシングル第2弾「イムジン河」の旋律に乗せ,話が進展するドキュメント・タッチの作品となり,話題を攫(サラ)ったが,内容の難解さから観客動員数は伸び悩んだ。糸居は,彼ら三人を「オールナイト・ニッポン」の後半の第二部に特別ゲストとして招き,独占放送しようとしていた。 人 歴史 生活 社会 音楽 2021年07月24日 Posted by kirisawa 戻る
「帰ってきたヨッパライ」。全く人を食ったようなハチャメチャな寓話というか,説話というか,何しろ,天国や神様を茶化して笑う内容も然(サ)ることながら,エンディングの細かい音楽の悪戯(イタズラ)部分も,木魚に読経,ビートルズの「ハード・デイズ・ナイト」,果ては,ベートーヴェンの「エリーゼのために」,と,素人が作ったとは思えない小技(コワザ)を展開させるテクニック,聞く方も驚かされる出来栄えなのだった。これこそ,天才加藤和彦(1947.3.21.-2009.10.16.)・御意見番北山修(1946.6.19.)を中心に活躍した京都のフォーク・グループ,フォーク・クルセダーズの卒業自費アルバム「ハレンチ」の1曲である。
この二人に端田宜彦(1945.1.9.-2017.12.2.)を加えて再結成されたのが上述の新フォーク・クルセダーズ,短く言ってフォークルということになる。端田が加わった経緯(イキサツ)は,加藤の回想によれば,端田は同じ京都の有力グループ,ドウディ・ランプラーズで鳴らしたリーダー的存在,年齢的にも上で,ユーモアのセンスが際立っていたということで,加藤が端田の家に押しかけ勧誘してグループに参加することになったと言う。
12月25日,「帰ってきたヨッパライ」発売。飛ぶような売れ行きに,当人たちも驚き,年が明ければ,TVの出演依頼や雑誌のインタヴューが目白押し,三人は忽ち日本中の人気者となり,映画化の話も持ち込まれ,北山の提案で監督に大島渚(1932.3.31.-2013.1.15.)を引っ張り出す。この映画は民族分断の悲劇を唄うシングル第2弾「イムジン河」の旋律に乗せ,話が進展するドキュメント・タッチの作品となり,話題を攫(サラ)ったが,内容の難解さから観客動員数は伸び悩んだ。糸居は,彼ら三人を「オールナイト・ニッポン」の後半の第二部に特別ゲストとして招き,独占放送しようとしていた。