“神々”の系譜 prologue
20世紀、電子音楽は隆盛を極め、その勢いは、今世紀に至っても衰えを見せない。その根底には、どんな歴史があり、どんなdramaがあったのか、それを明らかにすることによって、その本質と意義を追求してみよう。 そもそも、電子音楽とは、電気回路の出現と共に姿を現した得体の知れない、奇妙な音の一群である。19世紀...
“神々”の系譜 その1
Jimi Hendrix(1942.11.27.-1970.9.18.変死)は黒人とnativeのquarterという、当時としても珍しい生い立ちで、不遇であった面もあったが、持って生まれた天性のdesign senseによって、rock musicのelectric guitar playerの頂点へと上り詰めた奇才(鬼才)である。そのplayは、全く前人未踏の開拓者魂によって貫かれた空...
two Charlies in truth and conscience chapter 5
2019.11.19
 warning for the age of tomorrow  事の始まりは、1942年秋、である。前年、「市民ケーン」で新聞王ハーストの虚像を暴いたオーソン・ウェルズ(1915.5.6.-1985.10.10.)がチャーリーを訪ね、思いついた一つのアイデアを打ち明けた。それは、フランスで起きた連続殺人の犯人に関することであったが、チャーリーは、...
two Charlies in truth and conscience chapter 4
2019.11.16
 distortion and pain  リンディーの人格は、あの裁判とマスコミの卑劣な報道によって、深く傷つき、歪んでいった。誠実で陽気な振舞いは影を潜め、内向きで孤立しがちな憂鬱な素顔が目立つ日が増えていた。愛妻アンだけが、彼の不安定な心を支えていた。しかし、1936年7月のベルリン訪問以降、リンディーの思考は急...
日本人の特質。また、忘却の構造とわび・さび。
忘却と浄化の相関について。 わび・さびは、カタルシスとその余韻とを生み出す源泉であると同時に、その結果でもある。アリストテレス(Aristoteles B.C.384.6.19.-B.C.322.3.7.)が、その演劇論で述べたカタルシスkatharsis、すなわち、精神の浄化は、悲劇が観客にもたらす怖れ(pobos)と憐れみ(eleos)によって呼び起...
two Charlies in truth and conscience prologue
2019.11.13
 チャーリーとは?  20世紀の前半に活躍した二人のチャーリー。一人は名優と呼ばれ、反ヒトラーの側に立ち、一人は英雄と呼ばれ、ヒトラーの側に立つ。(それは、世代的な落差なのだろうか?)名優はthe little trampというキャラクターを演じて笑いをとり、大スターの地位をほしいままにし、英雄はthe spirit of St....
two Charlies in truth and conscience chapter 3
2019.11.12
 harbinger of disaster  名優の快進撃は続く。1925年の「黄金狂時代」の大ヒットに続き、1928年の「サーカス」ではアカデミー賞特別賞を受賞、いよいよ、後に無声映画の最高峰と評されることになる「街の灯」の製作に取り掛かる。その頃、若き英雄は恋愛の只中にあった。1927年12月、メキシコ駐在のアメリカ大使に招...
two Charlies in truth and conscience chapter 2
2019.11.11
 free as a bird, Lindy  少年は空を見ている。遠く、心地よい機械音が鳴っている空を見上げて。いつか、自分も、あの空の中を思いっきり飛び回り、自由を満喫するのだ、と。一人ぼっちの、一人よがり、なのかもしれないが、少年の夢は広がっていく。1917年、もう一人のチャーリーは15歳の少年だった。母の影響か、機...
two Charlies in truth and conscience chapter 1
2019.11.11
 spring has come, and good luck too  それは1913年、チャーリー24歳の年、二度目のアメリカ興行の時である。当時まだ新興産業だった映画のプロデューサー、マック・セネットはこの若いイギリスのコメディアン(?)に興味を持った。プロデューサーの仲立ちで、チャーリーは週給150ドルでキーストン社と契約、映画俳...
<< < 2 3 4 5
MENU

TOP
HOME