サヨナラ参画、また来て視覚(死角) 第二話


「ホラ、全く聞いていないじゃないか!何が中身だ。そういうことは、ちゃんと聞いてから論点整理をして言いなさい。」彼は馬鹿にされている、と思った。それは、しかし、間違ってはいない。事実、彼は議論の範疇(ハンチュウ;category)以前の問題で、今、躓(ツマヅ)いている。「きっと、お疲れなのね。こんなことをしていては時間の無駄ですわ。次回はここから、ということで会議終了。いかがですか。」彼女の一方的な終了宣言に一同皆驚き、彼は愕然としたが、誰も反対する者はなかった。それというのも、このどんよりとした険悪な空気から一刻も早く脱したいというのが一同の気持ちであり、議長の一声を待っていたのである。そして、それは議長も同じであった。

今年の秋以降のmarketは先ず半期決算に関税応酬の反動がどれだけ影響するか、という観点で分析する必要がある。既に、3月以降、逆イールドreverse yield状態が繰り返され、年末の消費動向にどんな影響が出るか注視していかねばならない状況にある。従って、利下げ見通しを機動的に逐次修正しながらの展開が続くのは、ほぼ間違いない。その見通しは、最大で0.75%と予想され、年内3回とする見方が有力である。中国経済はこのままでは失速する可能性が高く、年率6.5%の成長を維持するのは無理かもしれない。EU圏の景気は弱含んでおり、後退局面に入っていると判断されるが、緩和措置をとる余裕はあまりなく、自律的回復の具体的見通しを立てる材料もない。米国は、すでに一部触れたとおり、秋以降の傾向は不透明な情勢で、資金調達面と消費動向次第では、GDPにもよくない影響が及ぶことになりそうだ。世界経済は総じて下降傾向にあり、2019年度は投資家にとって忍耐を試される結末となりそうである。(大統領選挙についてはcommentしない。彼は十分な資金をすでに確保した。)

5G関係の動きが活発になってきた。9月から始まるpre-serviceを前に俄(ニワ)かに注目されているのが、local 5G である。この地域限定の小規模networkは閉域網closed area networkを5G規格対応に編成し直したもので 、企業や各種団体などがそれぞれ単体で使用する目的で導入するものである。その範囲は、というと、クライアントclientそれぞれのneedsによっても違うがが、概ねbusiness use といってよい。この5Gが絡むことの大きな利点は情報の機密性が高く、漏洩のriskが小さいという点である。現在使われているRSA暗号がさらに高密度に複雑化されるためhackingの防御もできる。また、低遅延で処理される作業情報なども、妨害から守られ、例えば、遠隔医療のrobot代替手術なども安全に行えるほか、e-sports などで使うVRゴーグルgogglesへの動画配信にも応用可能である。
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