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リーマンの後のカネアマリ経済にどっぷりつかって生活するしかなかった一般市民は、低利融資で業績悪化した銀行が新たな時代に適応できずに低迷するなか、証券ビジネスに特化した投資銀行や証券会社の商品に投資して、少なからぬ利益を享受していた。世界はデジタル社会になっており、人々はより快適な社会を求めるようになり、高齢少子化社会がこれに拍車をかけた。キャッシュレス決済が浸透し始めたのも偶然ではなかった。リボ払いなど、より長期の債権償却の浸透を図る、いわば、先延ばし経済が急速に拡大し、社会の負債は積みあがる一方で、アルゴリズム・トレーディングがこれを可能にし、経済は今や完全に掌握するのが難しい段階に来た。
画して、どれだけの債務が存在するのか、総計することもできないが、たぶん、天文学的数字だろう。これからの問題は、まさに山積であるが、経済一つとっても斯くなる次第である。安心して暮らせる世界はどこにあるのか?