HOME > 運命の輪[Wheel of Fate] 最近の投稿 不思議の国の高度理系人材の不足 2 不思議の国の高度理系人材の不足 1 ショートコラムの憂鬱 2022 part 2 知らず語りのレトリック。 幸運の輪 [wheel of fortune];煉獄への誘い その11 アーカイブ 月を選択 2022年12月 (1件) 2022年11月 (3件) 2022年10月 (3件) 2022年09月 (12件) 2022年08月 (4件) 2022年07月 (3件) 2022年06月 (10件) 2022年05月 (4件) 2022年04月 (2件) 2022年03月 (2件) 2021年12月 (7件) 2021年11月 (7件) 2021年10月 (9件) 2021年09月 (3件) 2021年08月 (10件) 2021年07月 (5件) 2020年11月 (10件) 2020年10月 (6件) 2020年09月 (8件) 2020年08月 (11件) 2020年07月 (12件) 2020年06月 (15件) 2020年05月 (11件) 2020年04月 (3件) 2020年03月 (11件) 2020年01月 (3件) 2019年12月 (3件) 2019年11月 (9件) 2019年10月 (5件) 2019年09月 (5件) 2019年08月 (5件) 2019年07月 (7件) 2019年06月 (6件) 2019年04月 (1件) 2019年03月 (5件) 2018年12月 (4件) 2018年11月 (1件) 2018年08月 (2件) 2018年05月 (2件) 2017年11月 (1件) 2017年08月 (1件) 2017年06月 (2件) 2017年05月 (1件) 2017年04月 (2件) 2017年03月 (3件) カテゴリー カテゴリーを選択 コンピューター AI トピックス ドイツ ネコ 世界 人 占い 哲学 地球 宗教 工学 心理学 手塚治虫 文学 歴史 環境 生活 生理学 真理 社会 神聖ローマ帝国 科学 経済 自我と人格 言葉 言語 近代ドイツ 運命 音楽 運命の輪[Wheel of Fate] 混沌の中から全ては始まる。それは、結び付きの始まりである。受精、細胞分裂、胎動。情報の諸要素は、動的な規則性を持つ配置により、体系を形成するに至る。間もなく、個体は誕生の準備段階に入る。不安と期待が交錯する緊張。意識とは呼べない知覚は独立するが、実体は環境に依存する欲求の原型的実在である。誕生により、世界との接触が始まるが、個体は、単独としての意識は確立できない。意識下に潜在する、近距離の社会関係である血縁、家族、部族、民族といった集団の一員としての意識を強く持つようになり、その絆は存在と諸体系を結合する基軸に位置する。しかし、その意識は幼児的であって、わがままで執着性が見られる。感受性が強く、短絡的である。 群れ集う者たちは、種としての存在的な意志を直観するが、自我と相対化して認識することができない。群れは次第に大きくなり、やがて、率いる者が現れる。彼は、力を持つ者であり、支配する者となる。支配欲は独善的となる。支配者は多数を従わせ、その力でさらに多くの民を従わせ、敵を征服し、その地位を確固たるものにする。その支配は、欺瞞と矛盾を内包し、汚辱に塗(マミ)れている。個は、欲に溺れ、自らを見失ったことに気づく。統べる者も、従う者も、皆が皆、その救いを知に求めるが、知は、知を穿(ウガ)つ者によって損なわれ、誰一人、真の意味を見出すことができない。知は、知によって拒絶され、何も成し得ず、ただ、沈黙するのみである。 而して、欲は節制に抑えられるしかなかった。忍耐と我慢。抑制と規律。節度は安定を望むが、自己の利益を覆(クツガエ)す変化を拒む。それは、実は抑圧の根拠となり、統べる者の堕落を覆い隠す。それらは、しかし、従う者も同様であり、自分の欺瞞を隠し、欺こうとしていることに変わりはない。肥大した権力は後ろめたい罪悪感に苛まれ、しかも、それに過去の亡霊という、拭い得ぬ、霊という妄念が付きまとい、脅迫性を帯びたものとなる。その恐れは、魂の救済へと心を駆り立てていく。罪悪への悔恨は遠い過去の記憶へと遡及していく。辛く、重い記憶である。それらは、明確に意識されるわけではないが、心の在り方に大きな影響を及ぼす。精進せねばならない。自覚は、決意を促す。 ヒトは祈りを知り、願いを知る。世界が意識される。血脈を超えた関係が意識され、刹那的な妥協的宥和がもたらされる。しかし、その和解の基本条件は、現状肯定に他ならない。支配者は打算的で、秩序の名のもとに現状維持に固執する。表面的な安定の裏には、鬱屈した感情が渦巻く。力は力を呼び、権威は高められ、塔は天に達しようとしていた。それまで築いてきた全てが、音を立てて崩れようとしている。人間は直感していた。偽りの真実は終わる。欺瞞の時代は終わるのだ、と。神が意識された。人間が人間に対して行ってきた罪悪を告発し、懲罰しなければならない。だが、声は声に終わる。未来を見通す力も、展望も、無く、人々はその地に散った。塔は崩れ去った。 支配者は、統治者となり、執政官と姿を変え、政(マツリゴト)は人々の互選によって行われることとなった。人々は孤独だった。人々は、ようやく、人間は一人であることを知る。虚栄。苦悩。失望。落胆。崩れた塔。虚しさ。虚妄の権力。そして、答えは、無かった。自己は喪失した。冥府への降下。自信は失われ、信念も破れ、誇りも消え、気が付くと、夢は終わっていた。刈り入れの時は来ていた。為すべきことはそれだけだった。収穫は多くなかった。得られた知恵と啓示は、確かに収穫ではあった。個は、既に疎外から脱して、導きの道を歩みつつあり、虚勢と憤懣、大勢順応の罠を潜り抜けていた。深い内省の感慨の中で、自我を解放する時を知る。 自由・平等・愛・平和の原則が明示される。全体主義の起源、差別や憎悪との対決が鮮明となる。差別と憎悪の温床となってきたものは、“血”である。全ては、あの“誕生”の忌まわしい因縁に関係する。排外主義・民族浄化に通底する思想の根幹には、実は純血思想・血族主義に基づく全体主義の基本構造があり、これが、主体的な“個(子)”の独立を阻んできた。それは、独善的な“族”の支配を否定し、閉じられた“環”の思想を拒む結果をもたらすからである。ここで、意識される因果応報・輪廻転生・カバラ・カーストは幻想、イリュージョンに過ぎない。これらは、“環”の思想の構成要素として創作された呪術的言語であり、それ以上の意味をなさない。つまり、欺瞞の記号であり、暗号的意味を持つが、現実性はない。 幻想と現実、愛と憎悪、差別と対等、自由と抑圧、様々な相克が絡み合い、縺(モツ)れ合いながら、闘いは、進んだ。妥協は行われない。妥協の余地はない。睨(ニラ)み合いが続く。力の均衡。対立意識・対決姿勢の高まり。メビウスの輪。魔族の正体。蛇の優しいささやき。全体主義への誘惑。弾圧と抵抗。暴力の否定。非暴力主義。知の結集。近未来の連合・統合への努力。厳しい対立。最も苦しい局面。分裂・崩壊局面前夜。縄張り意識。 孤立感。不安と恐怖。拘束される危険。危害を加えられる恐れからくる焦燥感。非現実的妄想。退潮の局面。呪縛。自分で行動を制限し、自由な思考を停止する。見て見ぬ振りをし、その自分に吐き気を催す。自暴自棄になり、感情的になり、興奮する。激しい感情の起伏に自分自身驚く。自我の制御を学ぶ。自己の罪の意識を自覚し、行為の因果関係を学習する。事の顛末の不条理性を認識し、何事も不確実であることを知る。知識とは、全て仮定に過ぎないが、事実は仮定ではない。世界の成熟を予感。幻惑と背徳の全体主義。怨嗟の執念。加害の快感。改革者か、破壊者か?運命の解読。終焉へのプロセス。慧眼(ケイガン)。 ヒトはヒトに対して、神は神に対して立ち上がる。真実を真実として語るために。時間はあまりにも費やされ、多くの人々が現れ、消えていった。個の旅は、終着に向かっている。今や、個は、自我を制御し、自由・平等・愛・平和の4つの原則を知った。ヒトがヒトとして、何を求め、何と戦ってきたか、も知った。自分の中に蠢(ウゴメ)く得体の知れない“血”の正体は、正確には不明だが、それは生存欲求に起因するものかもしれない。世界は自由の時代を迎えようとしている。全ては溢れ出る水のように、あらゆるものを押し流し、新しい時代へと向かっていく。その先は、元の混沌かもしれない。しかし、それは、以前とは全く違う、混沌なのかもしれない。 占い 運命 2017年03月13日 Posted by kirisawa 戻る
群れ集う者たちは、種としての存在的な意志を直観するが、自我と相対化して認識することができない。群れは次第に大きくなり、やがて、率いる者が現れる。彼は、力を持つ者であり、支配する者となる。支配欲は独善的となる。支配者は多数を従わせ、その力でさらに多くの民を従わせ、敵を征服し、その地位を確固たるものにする。その支配は、欺瞞と矛盾を内包し、汚辱に塗(マミ)れている。個は、欲に溺れ、自らを見失ったことに気づく。統べる者も、従う者も、皆が皆、その救いを知に求めるが、知は、知を穿(ウガ)つ者によって損なわれ、誰一人、真の意味を見出すことができない。知は、知によって拒絶され、何も成し得ず、ただ、沈黙するのみである。
而して、欲は節制に抑えられるしかなかった。忍耐と我慢。抑制と規律。節度は安定を望むが、自己の利益を覆(クツガエ)す変化を拒む。それは、実は抑圧の根拠となり、統べる者の堕落を覆い隠す。それらは、しかし、従う者も同様であり、自分の欺瞞を隠し、欺こうとしていることに変わりはない。肥大した権力は後ろめたい罪悪感に苛まれ、しかも、それに過去の亡霊という、拭い得ぬ、霊という妄念が付きまとい、脅迫性を帯びたものとなる。その恐れは、魂の救済へと心を駆り立てていく。罪悪への悔恨は遠い過去の記憶へと遡及していく。辛く、重い記憶である。それらは、明確に意識されるわけではないが、心の在り方に大きな影響を及ぼす。精進せねばならない。自覚は、決意を促す。
ヒトは祈りを知り、願いを知る。世界が意識される。血脈を超えた関係が意識され、刹那的な妥協的宥和がもたらされる。しかし、その和解の基本条件は、現状肯定に他ならない。支配者は打算的で、秩序の名のもとに現状維持に固執する。表面的な安定の裏には、鬱屈した感情が渦巻く。力は力を呼び、権威は高められ、塔は天に達しようとしていた。それまで築いてきた全てが、音を立てて崩れようとしている。人間は直感していた。偽りの真実は終わる。欺瞞の時代は終わるのだ、と。神が意識された。人間が人間に対して行ってきた罪悪を告発し、懲罰しなければならない。だが、声は声に終わる。未来を見通す力も、展望も、無く、人々はその地に散った。塔は崩れ去った。
支配者は、統治者となり、執政官と姿を変え、政(マツリゴト)は人々の互選によって行われることとなった。人々は孤独だった。人々は、ようやく、人間は一人であることを知る。虚栄。苦悩。失望。落胆。崩れた塔。虚しさ。虚妄の権力。そして、答えは、無かった。自己は喪失した。冥府への降下。自信は失われ、信念も破れ、誇りも消え、気が付くと、夢は終わっていた。刈り入れの時は来ていた。為すべきことはそれだけだった。収穫は多くなかった。得られた知恵と啓示は、確かに収穫ではあった。個は、既に疎外から脱して、導きの道を歩みつつあり、虚勢と憤懣、大勢順応の罠を潜り抜けていた。深い内省の感慨の中で、自我を解放する時を知る。
自由・平等・愛・平和の原則が明示される。全体主義の起源、差別や憎悪との対決が鮮明となる。差別と憎悪の温床となってきたものは、“血”である。全ては、あの“誕生”の忌まわしい因縁に関係する。排外主義・民族浄化に通底する思想の根幹には、実は純血思想・血族主義に基づく全体主義の基本構造があり、これが、主体的な“個(子)”の独立を阻んできた。それは、独善的な“族”の支配を否定し、閉じられた“環”の思想を拒む結果をもたらすからである。ここで、意識される因果応報・輪廻転生・カバラ・カーストは幻想、イリュージョンに過ぎない。これらは、“環”の思想の構成要素として創作された呪術的言語であり、それ以上の意味をなさない。つまり、欺瞞の記号であり、暗号的意味を持つが、現実性はない。
幻想と現実、愛と憎悪、差別と対等、自由と抑圧、様々な相克が絡み合い、縺(モツ)れ合いながら、闘いは、進んだ。妥協は行われない。妥協の余地はない。睨(ニラ)み合いが続く。力の均衡。対立意識・対決姿勢の高まり。メビウスの輪。魔族の正体。蛇の優しいささやき。全体主義への誘惑。弾圧と抵抗。暴力の否定。非暴力主義。知の結集。近未来の連合・統合への努力。厳しい対立。最も苦しい局面。分裂・崩壊局面前夜。縄張り意識。
孤立感。不安と恐怖。拘束される危険。危害を加えられる恐れからくる焦燥感。非現実的妄想。退潮の局面。呪縛。自分で行動を制限し、自由な思考を停止する。見て見ぬ振りをし、その自分に吐き気を催す。自暴自棄になり、感情的になり、興奮する。激しい感情の起伏に自分自身驚く。自我の制御を学ぶ。自己の罪の意識を自覚し、行為の因果関係を学習する。事の顛末の不条理性を認識し、何事も不確実であることを知る。知識とは、全て仮定に過ぎないが、事実は仮定ではない。世界の成熟を予感。幻惑と背徳の全体主義。怨嗟の執念。加害の快感。改革者か、破壊者か?運命の解読。終焉へのプロセス。慧眼(ケイガン)。
ヒトはヒトに対して、神は神に対して立ち上がる。真実を真実として語るために。時間はあまりにも費やされ、多くの人々が現れ、消えていった。個の旅は、終着に向かっている。今や、個は、自我を制御し、自由・平等・愛・平和の4つの原則を知った。ヒトがヒトとして、何を求め、何と戦ってきたか、も知った。自分の中に蠢(ウゴメ)く得体の知れない“血”の正体は、正確には不明だが、それは生存欲求に起因するものかもしれない。世界は自由の時代を迎えようとしている。全ては溢れ出る水のように、あらゆるものを押し流し、新しい時代へと向かっていく。その先は、元の混沌かもしれない。しかし、それは、以前とは全く違う、混沌なのかもしれない。